kumonokuniの日記

腐女子まっしぐらなブロクです。はまりにはまっている小説の二次小説およびオリジナルの小説ならぬ戯言を書き連ねてまいります_φ( ̄ー ̄ )

《図書館戦争SS》全国図書隊防衛部合同演習大会1⃣

原作逸脱の捏造です。
それでもよろしい方はどうぞm(_ _)m



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関東図書基地にて行われていた、合同演習の打合せに玄田が緒形を伴って出席していた。
「関東でやるか、関西にするか…」
玄田が天井を見上げて呟いた。
「うちだと検閲が何時は入るかわからんしな。」
「うちでやりましょうか。その代わり、例の人物連れてきてくださいね。」
関西図書基地の特殊部隊隊長が笑いながら言った。
「それが狙いかよ。」
玄田がため息混じりに答えた。
「入隊当初から話題に度々上がってはいましたが、今回ので拍車をかけたんでしょうね。」
緒形が答えると、玄田がたち上がり、誰にともなく宣言した。
「うちの姫さんに手を出したら、生きてられんと思え。」
「玄田さん、何の冗談ですかね。」
関西の隊長が笑いながら言った。
玄田も緒形もいつもの表情で相手を見た。
関西の隊長が言う例の人物は、もちろん、特殊部隊の紅一点、末っ子姫さんの郁のことである。
女子初の特殊部隊員と言うことで、当初から話題にはなっているのだ。
それが、当麻事件で当麻を領事館に駆け込ませた当事者と言うことで、また注目を浴びることになったのだ。
どこの隊でも郁が欲しい。あわよくば連れて帰りたいののだ。
そして、次世代の女子隊員を担う人材と郁を考えているのだ。
しかし、今の郁を作ったのは、郁の素質であり、郁の過去であり、堂上の役割、存在、扱いなのだ。
それを見て実感しているのは、玄田を始めとする関東図書隊なのだ。
「手を出したら、番犬とその仲間が襲いかかるってことだ。」
玄田が豪快に笑った。

それから数週間が過ぎた。
正式な文書として特殊部隊に書類が回って来た。

『全国図書隊防衛部対抗合同演習大会』
その書類を見て、会議室にいた郁が項垂れた。
演習大会の概要が可笑しいのだ。
「教官…。これ…。」
郁が後ろに座っていた堂上と小牧を振り返った。
同じように手塚も眉間に皺を寄せながら振り向いている。
「みなまで言うな。」
堂上が大きなため息をついた。
隣の小牧は笑っている。
正面では若干困り顔の緒形がいる。
「とりあえず、副隊長の話を聞くぞ。」
堂上が二人の部下に声をかけた。
郁と手塚は姿勢をただし、正面を見た。
「見てわかると思うが、単なる自慢大会だ。」
緒形がため息混じりに言った。
種目は多岐にわたり、アスリート顔負けの内容になっている。
基本的には図書隊として関わりのある種目になっている。
陸上種目では、100m、200m、400m、800m、1000m、1500m、5000m、10000m、4×400mリレー、射撃種目、格闘系種目(柔道、レスリング、空手、剣道)、高所からの降下技術、様々なものがある。
「尚、出場種目は班長会議で決定する。各自、どれなら上位に食い込めるか考え班長に伝えておくこと。」
「売られた喧嘩だ。圧勝するぞ!」
玄田がニヤリ顔で宣言した。
「解散!」
緒形の号令で隊員達は立ち上がった。
「堂上班は残れ!」
玄田が出ていこうとする、堂上らに声をかけた。
その声を聞き、堂上はため息をついた。





続きます_φ( ̄ー ̄ )